香典袋の水引の色は黒白が常識とされていますが、実はこれは関東においての常識で、地方によってはそうでないところもあります。
お葬式の香典袋は全国共通して黒白の水引ですが、法事のときには関東では黒白。
しかし、関西や北陸地方では黄白の水引でなくてはいけません。
関東の方が関西・北陸、または関西・北陸の方が関東へと法事に出席されるときにはご注意ください。
黄白の水引の香典袋は、その風習がない地方には売られていないので、現地へ赴いたときに文房具店等で購入すると良いでしょう。
何故、地方によって香典袋の水引が違うのでしょうか?
黄白の水引の香典袋の発祥は京都にあると言われています。
そもそも、喪に服す色として黒色が採用されるようになったのは欧米文化が日本に入ってきてからでした。
それまでに尊い色として使われていたのは黒色では黄色です。
欧米文化は日本全国に広まって香典袋の水引の色も黒色が広まりましたが、当時皇室が置かれていた京都やその周辺、また京都からの物流が盛んだった北陸等においては、歴史ある黄色がそのまま法事用の香典袋に残ったのです。
一般的に関西・北陸地方ではお葬式に黒白、法事に黄白ということにはなっていますが、京都ではお葬式に黄白で法事に黒白という逆のパターンもあります。
また、今では黄色は黒の次に尊い色とされていますが、歴史に意味があるので、黒白で出すべきところを黄白で出してしまっても特に失礼にはあたりません。
その逆もしかりです。
それほど厳密に考える必要はないでしょう。
ただ、ご遺族のことを思えば、地方の風習に合わせた方が良いかもしれませんね。
第二次世界大戦が終わった直後の昭和20年代から30年代にかけて、各地域で【新生活運動】という住民運動が広まっていったのはご存知ですか?
敗戦直後はというと社会が経済的に疲弊していたこともあって、葬儀の際の香典や香典返しは経済的な負担が非常に大きく、新生活運動が引き起こされる原因となったと考えられていたそうです。新生活運動の内容は、地域によって多少の違いがあるそうなのですが、次のようなものがあります。
◆結婚式は公共の施設で行いましょう
◆葬式の香典は金額を少なくし、香典返しは辞退するようにしましょう
◆生花や盛篭は2対までにしましょう
◆お膳や会食の金額は幾らまでにしましょう
といったような明確な取り決めもあったとか。
要は生活の中の見栄や無駄を省き、虚礼的な贈答はやめ、生活を簡素にしよう。また経費の削減にも努めよう・・・というのが新生活の意味だそうです。しかしこれも日本が高度経済成長を遂げる中で、新生活運動は徐々に忘れられていったとのこと。確かに今では全くそんな取り決めがないですもんね。
ただ、現在でも関東北部などでは【新生活】が残っている地域もあるそうで、地方自治体単位で運動を推進しているという地域もあるとか。新生活の受付で香典を渡す際に、「運動の趣旨に賛同し、香典返しは辞退します」と記した袋を用いるそうです。地域によって新生活として出す香典の金額もまた異なります。
今でもこの運動が残っている地域では、近隣の人は一律500円などと取り決めをしているところがあるとかないとか。また取決めまではなくても、地域によって金額の「相場」というものが存在しているそうです。今のような戦後最大の経済不況だと言われている時代に、またこの【新生活】が見直されるときが来るかも・・・?
「香典」は本来、お通夜や告別式に直接持参するのが礼儀ですが、遠方に住んでいる場合など、様々な事情で葬儀・告別式に参列できないこともあります。そうした場合にはまず弔電を打ち、できるだけ早く香典を郵送します。
香典を郵送する際には、金銭を「不祝儀袋(香典袋)」に入れ、その不祝儀袋を現金書留の封筒に入れて喪主宛に郵送します。決して金銭を直接現金書留の封筒に入れないように。また為替や、弔電と一緒に「電報為替」で香典を送る方法もありますが、喪家の手間を考慮すると現金書留で香典郵送したほうがよいでしょう。
現金書留の封筒に入れる不祝儀袋には通常通り表書きをし、中袋にも金額と住所、氏名を記入します。(※ 現金書留の封筒に住所、氏名を記入するからといって省略しないように。)
お通夜、告別式に参列できないからといって、友人、知人など他の弔問者に香典を預けることは喪家に対して失礼にあたります。参列できない場合には必ず郵送するようにしましょう。
香典を郵送する際には、できるだけお悔やみの言葉と参列できないお詫びを書いた「手書き」の手紙を添えて送るようにします。
お悔やみの手紙はハガキでなく、必ず封書で出します。便箋は色物を避け、上質の白を用いるのがマナーです。毛筆の場合は、薄墨を用い哀悼の意を表します。「なお、心ばかりのご香料を同封いたしましたのでご霊前にお供えいただきたく存じます。」などと香典を同封の旨を書き添えます。
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聞きたくてもなかなか聞けない・・・周りに知ってる人がいない、とお悩みのかたも多い「香典」の常識・非常識について独自に調べたものを書いていきます。
香典は、「ふくさ」という小さな風呂敷に包んで、通夜または告別式に持参するのが礼儀とされています。
「ふくさ」に包めば香典袋が折れたりしわにならず持ち運ぶことができます。
「ふくさ」の包み方は、祝儀袋と不祝儀袋とでは異なるので注意して包みましょう。
最近では台つきのものが多く市販されていますが、これは香典袋にしわがよらないように、ふくさの中央に台が添えられたものをいいます。台付ふくさの場合には台の色が赤いものは慶事用ですので注意してください。
弔事用のふくさの包み方は、「ふくさ」をひし形になるように角を上に広げ、中央に香典袋を表向きに置き、右、下、上の順にたたみます。最後に左側を折って端を裏側に回し完成です。台付きふくさの場合は、爪を左側になるようにおいてたたみます。
弔事で使うふくさは、青、緑、灰色、紫など、地味な色のものを用います。紫色は祝儀にも使えるので特に便利です。
香典を受付で手渡しするときには、表側を上にしてふくさを開き、表書きの氏名を先方に向けて差し出します。
そのとき一言「このたびはご愁傷様です」などのお悔やみの言葉を添えます。
通夜などで受付が設けられていない場合がありますが、その場合には祭壇に香典の表書きが手前向きになるようにお供えします。ふくさのまま渡すことはふくさを返すことになるので、「不幸が繰り返される」といわれ嫌がられます。
「ふくさ」がなく、どうしても準備している時間がない、という場合には白や黒のハンカチに包んで持参しましょう。
もしもFXなどで収入があったときには将来に備えてきちんとした「ふくさ」を購入しておきましょう。
特に注意してほしいのですが、香典袋のまま持ち歩き、差し出すことはマナー違反です。
香典の中袋の書き方についてみていきましょう。
まず、中袋の表面中央に金額をタテに書きます。香典の金額を書く際に使われる漢数字、文字は次のものとなります。
壱(1)、弐(2)、参(3)、四(4)、五(5)、六(6)、七(7)、八(8)、九(9)、拾(10)、百(100)、阡(1,000)、萬(10,000)、円、圓、金、也
例えば香典に5,000円を包む場合なら「金五阡円」(金五千円)と書き、「也」はつけません。
香典袋によっては裏面に金額を書き入れる枠(欄)が用意されているものもあります。その場合はそこに書き入れます。
裏面には左下部分に郵便番号と住所、氏名を書きます。
金額、住所、氏名ともに省略や略字を使うことはせず、楷書で正しく書きましょう。
また中袋も表書きと同様、毛筆で記入するのが常識とされています。
「涙で墨も滲み薄まってしまった」、「急なことで墨が十分用意できなかった」という意味を表し「薄墨」を用います。
ボールペンやサインペンなどは用いず、筆が手元に無い場合には筆ペンを用いるようにします。
中袋は表袋とは別々に管理する場合もありますので、表袋に住所を書いても、中袋にも再度記入してください。
喪家が後に整理することを考えて、読みやすさを一番に考えましょう。
お札を入れる際に、お札が複数の時は、裏表、向きを揃えて、お札の表面(顔が書いてある面)が中袋の裏側になるようにします。
中袋を香典袋に入れるときは、香典袋をあけた際に、中袋の表が見えるようにします。
香典に新札を入れることは、昔から事前に「不幸に対して用意していた」と思われ、失礼にあたるとされていました。
そうかといってくしゃくしゃの汚いお札を包むことも返って失礼です。
新札ではない新しいお札か、新札に折り目をつけて包むようにしましょう。
「香典袋」の表書きの文字は、薄墨(うすずみ)の筆で書くことが常識とされています。
このことは涙で墨が滲んで薄くなるということを表しているとされています。
水引の上半分、中央に用途を書きます。用途は宗教や儀式の意味によってそれぞれ異なります。
仏式では「御霊前」「御香典」「御香料」などと書きます。
浄土真宗では魂は死後すぐに仏となると考えられ、霊の存在は認めてないということなので「御仏前」を用います。
白無地またはすの絵柄のついた不祝儀袋に、白黒または双銀の結び切りの水引をかけます。
四十九日法要以降は「御仏前」または「御供物料」と表書きをし、黄白の水引をかけます。
神式では「御玉串料」「御榊料」「御神前料」「御霊前」などと書きます。
白無地の金包みに双銀または双白の結び切りの水引をかけます。
キリスト教の場合は宗派により「御花料」「献花料」「御ミサ料」などと書きます。
白無地の封筒、あるいは白百合・十字架などが印刷された市販の封筒を使って、水引はかけません。
水引の下側中央に香典をたむける方のお名前をフルネームで書きます。
連名で香典を出す場合には、右から代表格の人や年長者など目上の人となるように記入します。
連名で香典を出すメンバーに上下関係が無い場合には五十音順でもよいでしょう。4人以上の連名で出す場合は、中心に代表者の姓名だけを記し、左側にやや小さく『他一同』と記します。
または代表者を記さずに『○○一同』とだけ記入することもできます。
どちらの場合も別紙に一同の姓名、住所、そして各々の金額を記して同封しましょう。
かつては自分の葬儀に「香典」をいただいたら香典帳に住所、氏名、金額を記入し、反対にいただいた方のご家庭に不幸があった場合には、おなじ金額の香典を返していました。
現代の「香典返し」とは趣旨が異なっていたようです。根底には生活の苦しい時代に葬儀の費用を助け合うという互助の気持ちでもありました。
現代はかつての時代のようには厳しい経済状況ではないので、むしろお互い負担にならないようにと香典を辞退される方が増えてきています。
このような場合、通夜ぶるまいをする必要はなく、また「香典返し」も必要ありません。
香典を辞退する場合には、事前にその旨をきちんと関係各位に連絡する必要があります。お通夜、告別式の受付でも、看板、張り紙などできちんとお知らせします。
御年配の方の中には「香典を受取らない」ことを失礼なことだと感じる方も多いようです。
したがって受付では「大変恐れ入りますが、故人の遺志でご香典はご辞退しております。お気持ちだけ有難く頂戴いたしますので、どうぞお収め下さい」などときちんと対応し、普通の葬儀以上に丁寧に対応するよう心がけることが肝要です。
また香典を辞退する場合でも、会葬に対するお礼として、800~1,000円程度の会葬返礼品を当日にお渡しすることもあります。
また反対に葬儀に参列する際に香典辞退の看板などがあった場合には、故人の遺志に沿って香典を渡すことは遠慮します。
実際にお通夜・告別式の式場に行ってみないと、どちらか判断できない場合には、あらかじめ香典を用意・持参して、葬儀場にて、香典を渡すべきか否か判断するのがよいでしょう。
葬式で出す「香典」を包む際に、何人かで連名で包むことがあります。「連名で包む」ということは、一人分を香典袋に包むのではなく、何人分かをまとめて香典袋に入れて包むことをいいます。
連名で香典を出す際、香典袋の表書きは、右側から代表格の人や年長者など目上の人とするのが一般的です。
連名で出すメンバーに上下関係が無い場合には五十音順でもよいでしょう。
袋の表にはスペースが限られているため、人数が多い場合には全員分の姓名を記すことが難しくなります。
そこで4人以上の連名で香典を出す場合は、中心に代表者の姓名だけを記入し、左側にやや小さく『他一同』と記します。
または代表者を記さず、『○○一同』とだけ記入することもできます。
どちらの場合も別紙に一同の姓名、住所、そして各々の金額を記して同封します。その際にも、順序は右から代表者、年長者など目上の人にしましょう。
香典袋の中袋には金額を明示します。
遺族側の会計処理上大変助かります。包む金額は、連名だからといって合わせて一人分ということではありません。一人ずつ、故人とのお付き合いの程度によって用意します。
また夫婦で参列する場合には世帯主名でも連名でもどちらでも構いませんが、夫婦共に故人と交流があった場合には連名にするのが一般的です。
遺族側にとっては、連名で香典を頂くということは何かと手間が掛かるものです。
できるだけ1人ずつ香典を包むことが、遺族の方に対しての心遣いになります。連名で出す場合は一人ずつの金額が少ないことが多いので、「香典返し」が必要ない旨を書き添えるようにしておきましょう。
自分の勤務先の上司、部下、同僚、またはそのご家族が亡くなった場合には「香典」を包みます。
包む金額の相場は出す側の年齢や亡くなった方との関係、親しさによって変わります。
会社の部下の葬式に出す香典の場合は5,000円~10,000円が相場です。
出す側が50代以上、または部長級より上の場合は、10,000円程度包んだ方がよいでしょう。
連名で出す場合には少し多めの金額を出すとよいでしょう。
会社の同僚の葬式に出す香典の相場は、3,000円~10,000円程度です。
それほど面識のない同僚なら、5,000円でよいでしょう。また連名で出す場合には頭割りで決められた金額でよいでしょう。
会社の上司に出す香典の額の相場は5,000円~10,000円程度です。
特別にお世話になった上司には、10,000円包むとよいでしょう。
会社の代表、または代表者代理として取引先などの葬儀に参列する場合には、受付での会葬者芳名帳の記帳の際は、社名と会社住所を記します。
上司の代理ならば上司の部署名、役職名、氏名、次行に『代理』と記し、その下に自分の役職名、氏名を書きます。
夫の代理の場合には、夫の氏名の左下に小さく『内』と書きます。
香典袋の表書きには『△△会一同』、『株式会社▽▽部一同』のように、全体を表す名称だけを書きます。
別紙に全員の名前と、場合によっては個別の金額を書いて中袋に入れましょう。
個別で出す場合で、故人と仕事上のみのお付き合いしかしておらず、ご遺族と面識がない場合などは、ご遺族に故人との関係が分かりやすいよう、名前の右側に会社名を入れるとよいでしょう。下部に名刺を貼ることも可能です。
遠方から会葬に訪れた方や、弔問には来られずに香典、供物、供花を送っていただいた方、弔電をいただいた方には忘れずに必ずお礼状を出します。
ひとつ文例をご紹介します。
『この度の葬儀に際しましては過分な御香料を賜り、誠にありがとうございました。いろいろとご心配をお掛けしましたが、ようやく落着いてまいりました。お心遣いの数々、本当にありがとうございました。』
故人の遺志で、頂戴した香典を社会福祉団体や基金に寄付するなどの理由で「香典返し」をしない場合には、忌明けの挨拶状に趣旨と寄付先を書き添えて、お礼状とします。
また、故人の収入で一家の生計を立てていたため、香典を遺児の養育費の一部に充てたいという場合があります。
そういった事情の場合には、「香典返し」をせずにその旨を挨拶状に書き添えます。
お礼状の文面は、葬儀社やデパートの弔事コーナーであらかじめ用意されたものを利用することもできます。
そういったものを利用する場合には、どこかに一言書き添えるとよいでしょう。
お礼状の定型は、黒かグレーで縁取りのしてある私製はがきと角封筒を用います。最近ではカラー用紙を用いたり、挿絵を添えることもあります。
文章内容も以前に比べ自由になって、独創的な礼状も見受けられるようになりました。
なお、基本的に「香典返し」に対するお礼状は必要ありません。
先方に「香典返し」を受取った旨を伝えたい場合には、葉書や喪中見舞いを兼ねた手紙などで申し伝えます。
その際の文面には、ご遺族のその後の様子を伺って『先日はご丁寧なご挨拶をいただき恐縮です』などと言葉を書き添えます。